学芸会の準備

ツレの手伝いで衣装とか作ってました。
せめて2週間前とかに言ってくれればいいのにねえ…
今日もこれから頑張ります～。

『止められない』



『今日コンラッドいなくてさ。キャッチボールの相手してくんない？』
陛下にそう言われた時、本当はちょっと期待してた。貴方が行くなと言ってくれるのを。
でもやっぱり貴方は何も言わず、陛下の頼みを断る術もないオレは中庭で隊長の代わりを務めている。
久々に手にした、貴方の傍に堂々といられる理由をあっという間に失って。オレと貴方の間は黙っていては繋がらないという事に改めて気づく。

「…ねえ、坊っちゃん。」
受け取った球を投げ返しながら、にっこり笑って陛下に言う。
「美味い菓子の作り方を仕入れてきたんですよ。猊下も誘って一緒に作ってみません？」

だったらオレの方から繋がるように動かないと。
貴方を想うオレの気持ちは止められはしないのだから。

（片恋　20title　　『がらすのことのは』様）